すき間
すき間風が吹くなどと云うと、
余り印象はよく無いようだ。
すき間の持つイメージに、
冷たい風が吹き抜ける情景が、
浮かんでくるからだろうか?
ただすき間はある、何処にでも。
すき間が無いとドアは開かないし、
自動券売機でお札が使えない。
すき間が無いと冷蔵庫は故障するし、
第一、息が出来なくなるでしょ!
心にも、すき間はあるだろう。
適度なすき間は、余裕に繋がる。
ただ、すき間も過ぎてしまえば、
驕り高ぶりとなり、油断が生まれる。
心の余裕はいつしか綻びとなり、
繕うことの困難な病となる。
病となったすき間を埋めるべく、
人は、慮ったり忖度したりする。
其処に、良し悪しなどの余地は無い。
人は、すき間が無いと生きてはいけないが、
広過ぎるすき間は、国を根底から覆す。
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